ベルギーは個性的なビールの宝庫。日本人にもベルギービールは馴染みが深くホワイトエールやトラピストビールのイメージが強いと思う。
ベルギーの人々のビールへのこだわりは強く、1000種類を超えると言われるビールのその1つ1つに専用のグラス、専用のコースターがある。
ベルギーは緯度が高くワインに必要なぶどうを育てるには不向きなため、ビール造りが盛んだった。19世紀まではビールは自然発酵で造られていたわけだが、ベルギーは自然発酵に必要な条件が揃っていた。ドイツの純粋令のようなものは無かったので、小麦やハーブやスパイス、フルーツなど様々な物を使ってビール造りが行われ個性的なビールが多種多様に造られるようになった。
ベルギーでビールを造り始めたのは修道院とされている。今でも修道院で伝統的な製法のビールが造り続けられていて、トラピスト会の修道院で造られていて条件を満たしたものは「トラピストビール」と呼ばれ世界中のビールファンに親しまれている。2020年現在12の修道院でトラピストビールが造られているが、内6つの修道院はベルギーにあり長いビール造りの伝統を持つ。
ベルギーだけで造られているビールでランビックという自然発酵で造られるビールがある。自然発酵酵母は自然界のあらゆる場所に存在するが、その土地によって住む酵母の種類が違うため、ランビックはブリュッセル近郊のレンベークだけで造られている。
個性的なビールだらけのベルギーでは有るが、現代ではビールの消費の70%はピルスナーだったりする。
自然発酵
上面発酵