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ベルヘイヴン ウィー ヘビー

  • 極私的評価
4.4

ベルヘイヴンの90シリング。

エステル香。そしてモルトの甘い香り。

酵母由来の香りは高級アルコールやエステル香(フルーツ香)と呼ばれるが、これらの成分は多すぎるとセメダイン臭となるらしい。知識として知ってはいたが、今日初めて遭遇した。(いや、よく思い出したらエク28もそうだったかもしれない)少し接着剤の甘い臭いに似た香りがする。変わった香りがするなと思ったが僕は嫌いではない。

口に含むと麦の甘さが支配的に広がるが、カラーからのイメージ通り甘さそのものはそれほど強くなく少し麦茶の様な風味も感じるくらい優しい甘さ。キャラメルやチョコレートの様な甘さではない。

この独特な優しいモルトの甘さはまさにスコティッシュエールならではというか、イギリスっぽいマイルドさ。

ビールのスタイル分類はなかなかにややこしくて大変なんだけども、このベルヘイヴンウィーヘビーもややこしい。

通常スコティッシュエールはアルコール度数によって昔の通貨に倣って60シリング70シリング80シリングと区別される。

そしてこの90シリングだが。

ネットで調べる限りハイアルコールな90シリングはスコッチエールと考える見方もあるようだ。スコティッシュエールは低アルコールが特徴。ビアスタイルガイドラインによると80シリングにあたるエクスポートでも5.3%が上限だ。このウィーヘビーは7.4%スコティッシュエールとしては高過ぎる。

一方スコッチエールは6.5%〜8.4%でアルコール度数は当てはまる。しかしスコッチエールの味わいはもっと濃厚で重い。ビアスタイルガイドラインにはボディはフルとはっきり書かれているが、ウィーヘビーはミドルくらい。僕が飲んだ事のあるスコッチエールはチョコレート香なども感じる濃厚な味わいのビールだった。もともとスコッチエールはベルギーに輸出するために作られたものだし、いかにもベルギー向けに作った感じの濃厚さが特徴。

このベルヘイヴンウィーヘビーはアルコール度数こそ高いが、味わいはスコティッシュエールに近い、と思う。スコティッシュエールとスコッチエールの中間と言える気もするが……。

このサイトではこのビールはスコティッシュエールとして扱う事にする。極私的ビアデータベースだ。僕の極私的な判断で決める。

最後に言っておく、けっこう美味い。

あとチーズによく合う。

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