ビールと言えばドイツを思い浮かべる人も多いと思うが、そのイメージ通り、ドイツ人はビールを飲みまくっている。2018年の国民一人あたりのビール消費量は年間約101リットルで世界第3位である。ちなみに日本は40リットルで50位。(1位はチェコで191リットル、2位はオーストリア107リットル)
ドイツはビールの歴史にも度々大きな変化をもたらしており、ホップを使い出したのもドイツとされているし(それまでは色んなハーブ類を使っていた)下面発酵のビールを作り出したのもドイツだ。
下面発酵酵母をチェコに持っていってピルスナーを造ったのもドイツ人の醸造士だ。
ドイツがビールで世界に与えた影響は大きい。
今や世界中で行われているビアフェスティバル、オクトーバーフェストもドイツのお祭りだ。
オクトーバーフェストはミュンヘンで行われている世界最大規模のビールの祭典だ。もともとは王の結婚を祝う祭典だったそうだが、その時の出し物の競馬が人気で毎年開催されるようになり、いつしかビール屋台が立ち並ぶ祭りとなっていったそうだ。
日本では開催時期は今やもうめちゃくちゃだが、ドイツでは原則10月の第一日曜日が最終日になるように16日間の開催で行われる。
この祭りに出店出来る醸造所はミュンヘン市内の6つの醸造所だけと決められている。その醸造所で造られたオクトーバーフェストビールはこの祭り専用の1リットルのジョッキで提供される。1リットルって・・・
ドイツと言えばもう一つ「ビール純粋令」が有名だが、初めて発令されたのは1516年。500年も前だ。
比較的気温が高いドイツ南部は品質の低いビールも少なくなく、ニュルンベルグでは1300年頃に大麦以外で作ってはならないという規制がされた。その後1487年にミュンヘンでビールの原料は大麦、ホップ、水のみと決められ、これが全バイエルン州に拡大されたのが1516年の「ビール純粋令」である。なおドイツ全土に適用されたのは1916年である。
上面発酵
下面発酵