トラピストはスタイル分類ではなく、伝統的な製法で修道院で作られるビールの総称。
世界の171あるトラピスト会修道院のうち認められた修道院で造られたビールだけがトラピストビールを名乗れるが、その修道院の数は増えたり減ったりしていて、2020年時点で12ヶ所。内6つの修道院はベルギーで、古くからトラピストビールを造っている。
トラピストビールの呼称仕様が認められるには基準があり、①トラピスト会修道院内の設備で修道院の手に寄るか直接指導の元で造られる。②銘柄の選択や商品展開は修道院内で決める。③利益は修道院の運営や援助に使う。となっている。
トラピストビールは古くは1595年から続いている歴史あるものだが、2012年から2018年で5ヶ所の修道院が新たに許可を得ており、今後も増えるかもしれない。
ちなみに修道院で造られていた製法を踏襲して民間の醸造所が造ったものはアビィと呼ばれる。
個性的なものが多く一概に味わいを言い表すことは出来ないが総じてアルコール度数は高めであり、あまり冷やさずに飲むほうが美味しい。
トラピストという呼び名も知名度がありスーパーなどでも見かけたりするので海外ビールに慣れていない人も手にする機会が多い。しかし本来の楽しみ方を知らないためにキンキンに冷やして風呂上がりに枝豆と一緒にぐいっと(不味そう)なんてやってしまい「うわ、なんだこれ」となり、海外ビール嫌いを増やす一助となっていると勝手に思っている。
ベルジャンスタイルダブル、ベルジャンスタイルトリプルなどがある。
ゆっくり味わいたいビールの代表。
・ウェストマール (ベルギー)
・ウェストフレテレン (ベルギー)
・シメイ (ベルギー)
・オルヴァル (ベルギー)
・アヘル (ベルギー)
・グレゴリアス (オーストリア)
・スペンサー (アメリカ)
・ズンデルト (オランダ)
・トレフォンターネ (イタリア)
・ティント・メドウ (イギリス)